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知ると面白い!建築塗装や塗料の歴史とは!?

1. 人類初の塗装…

色はいつから認識され始めたのでしょうか。…人類が最初に住居を建てた時代まで遡ります。

人類が色を使ったとされることが確認できる最古のものは、後期旧石器時代、先人たちが起居していた洞窟の壁画であるのではないか…と言われています。
スペインのアルタミラ洞窟は有名で、内部には立派な壁画が残存しています。

先史時代…既に壁に色を付けるという技術があったことには驚かされます。

この頃に使われた塗料の原料は動物の血液や植物の樹液などで、それに色土などを混ぜ合わせていました。

その後人類は技術の進歩によって高度な塗料が開発されていきます。

遥か遠い昔、人類はなぜものに色を付けようと思い、どのようにして色を作り出していったのか…とても不思議です。

2. 塗装道具「刷毛・麻柱(あななひ)」 ~縄文時代から漆が使われていた~

現代でも使われている「漆」。漆はウルシ科の樹木の樹液を加工して作られます。古代中国や日本など東アジア地域で使用されていました。その時代の土器や土偶、石器などに使用していたとされています。日本最古の塗料は縄文時代後期の遺跡から発見された赤色顔料と言われています。これが日本最古の漆塗りです。
漆は、縄文時代、さらに弥生時代~平安時代にわたり使われ続けます。
古代日本では漆を使用して家具や日用品、神社仏閣などがつくられ文化や芸術に貢献しています。
また漆は耐久性や防水性などに優れており建築や工業面でも使用されています。

大陸からの渡来品を含め筆や刷毛も整っていたようです。漆器や土器に描くため植物の茎や髪の毛などを束ねた毛筆が使われるようになりました。しかし毛筆より以前に刷毛が多く使用されていたと思われます。

また古い言葉に「穴七日」「麻柱(あななひ)」という言葉があります。どちらも建築において使用された言葉になります。麻柱という言葉は、高いところに登る足がかりとしての意味があることから足場の古来の言葉だといわれています。


3. 塗装歴史を大きく動かした黒船来航! ~日本最初の油性塗料~

そして江戸時代に入っていくのですが、塗料に大きな進化が起きます。
この頃になると顔料の輸入も始まります。人工顔料の誕生によってもっと色味を出せるようになり、塗料・塗装が盛んになってきました。塗料の種類が豊富になっていったものの、まだこの時はすべて植物性の塗料でした。

1853年 浦賀沖にペリー率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の蒸気船が来航します。歴史的有名な「黒船の来航」です。この人物の登場により塗料・塗装に大きな衝撃を与えることとなります。このペリー来航で、日本で初めて『油性塗料(溶剤塗料)』が持ち込まれます。
(※諸説はありますが、ペリーが幕府役人と会見した際、そこでレクチャーを受け塗装したのが日本で最初の油性塗料の塗装とされています)

油性塗料であるペンキを使った塗装という西洋技術が日本に入り、その多彩な色使いに当時の江戸の人々が驚嘆したのは言うまでもないと思います。

この影響をうけ、明治時代になると塗料の開発はもちろん多くの塗料メーカーも誕生してきます。
また外国人の持参した『金巻のペンキ刷毛』を見本に「寸胴刷毛」が塗装用として普及していきます。壁面を塗るときに塗りやすいように刷毛の柄に角度をつけたものを「筋違刷毛」といいますが、この形状は日本独自の形であり、現在最も使用されている刷毛の形状となっています。

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