7-2 成分型(業者向け)
硬化剤などを混ぜることによって硬化させるタイプのコーキング材で「2液型」とも呼ばれます。
施工や管理に専門技術が必要で手間がかかるため、一般の方よりはプロ仕様のコーキング材です。硬化剤と混ぜて使用し、1成分型のようにカートリッジを使用しないので、1成分型よりも価格は安い場合が多いです。
8. コーキング(シーリング)補修の価格・費用相場
コーキングの打ち替え・増し打ち工事にかかるおおよその費用相場は、以下の通りです。コーキング工事は、m単価で計算されることが多いため、合計数が長いほど費用も増します。
打ち替えの費用 約700~1,000円/m
増し打ちの費用 約400~700円/m
(※高所作業の場合、別途足場の設置費用必要)
9. まとめ
家を新築した後、まず最初に傷みだすのがコーキングです。
コーキングの役割は
①建物内に水が浸入することを防ぐ
②緩衝材として衝撃を吸収する
という2つがあります。
建物は外気の気温差などで目ではわからないレベルですが伸縮しますし、地震などでも揺れます。そんな建物の動きに追随して動きを吸収する役割をもっています。またサイディングなどはいくつかの壁を繋ぎ合わせてできています。その繋ぎ合わせた隙間にコーキング材を充填します。この隙間がないと建物の動きに耐え切れず壁に亀裂やひび割れが生じてしまいます。
このようにコーキングの役目はかなり重要になってきます。しかしコーキングも経年劣化してきます。コーキング材の耐用年数は、一般的に7年~8年程度であると言われております。
コーキングの補修方法としては、「打ち替え(劣化した元のコーキングを全て撤去して、まったく新しいコーキングを充填する施工法)」「増し打ち(劣化したコーキングの上から新しいコーキングを充填する施工法)」という方法があります。
部位によっては増し打ちの方が適切な場合もあります。例えば、窓まわり(サッシ)部分。
「窓の形状によって既存のシールが撤去出来ない時」「構造上、カッターを入れない方がいい時」
このような状況の時は窓まわり(サッシ)を増し打ちします。ツバが出ている形状の窓の場合はカッターの刃が入らず、既存シールの100%撤去が困難です。無理に撤去しようとすると窓を傷つけることになります。『増し打ち』を例にあげてみましたが、窓まわり(サッシ)はすべて増し打ちにしましょう・・・という話ではありません。基本的には、打替えに勝るものはありませんが、経年劣化の状況や予算の関係を考慮して施工方法はかわってきます。紫外線のあたりにくい北側の外壁は紫外線の強い南側に比べると劣化具合も遅く必ずしも打替えにしなくていい場合もございます。
現況をきちんと診断し、お見積もりの際ご予算にあわせた施工方法を相談してみると良いかと思います。10軒の家があれば10通りの施工方法があります。施工箇所の状態を見極め、ベストな施工方法をとることが大切です。
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