⑦コーキング「増し打ち」手順
①養生(はみ出し防止のテープ貼り)
↓
②プライマー(下塗り材)の塗布
↓
③コーキング材の充填
↓
④へらならし
↓
⑤養生テープの除去、乾燥
6. コーキング材の種類
6-1 シリコン
シリコンはコストパフォーマンスに優れており、耐水性・耐熱性・耐候性に優れています。上からの塗装に不向きなため外壁・屋根等には使用しません。主に使用する箇所は室内で、防カビ性があるため特に洗面所・浴室などの水まわりでの用途があります。しかし注意が必要なのが、シリコンを充填してしまうとシリコンオイルという油のようなものが常に出続ける為、コーキング剤を塗布した周辺(目地)を汚染するというデメリットがあります。
主な使用場所
・キッチンまわり ・浴槽まわり ・トイレ
メリット
・耐久性に優れている ・比較的価格が安い
・密着性に優れていてプライマーなしでも施工できる ・乾燥が早い
デメリット
・上に塗料が塗れない ・シリコンオイルにより周囲が汚染する ・2液タイプは硬く使用しづらい
6-2 変性シリコン
シリコンと名前が付いてますが、上記のシリコンとは別です。 硬化後はシリコン系のコーキング材と違い塗装可能でカラーも豊富です。塗料により、はじきやベタツキが発生することもあります。 外壁の目地・窓まわり・屋根板金・配管など幅広く使えます。
耐候性が高く、外壁や屋根などに多く使用されています。耐久性はシリコン、ウレタンに比べると劣りますが、塗装前でも塗装後でも使用できる最も優れたコーキング材の種類です。
主な使用場所
・一般建築物の内外装の目地、窓まわり(サッシ)・モルタル、コンクリートの目地およびクラック(ひび割れ)、タイル目地など ・各種屋根材、各種金属の目地、接合部のシールなど
メリット
・使用用途が幅広い ・上から塗装可能 ・周囲の汚染が少ない
デメリット
・シリコンに比べると価格が若干高い ・プライマーが必要 ・上に塗る塗料によりはじき・ベタツキが発生する場合がある
6-3 ウレタン
耐久性の高いコーキング材の一つです。硬化後はゴム弾力性を持ち、クラック補修や目地の補修に使用されます。ただし、紫外線に弱いため目地やガラスまわりには使用できません。
ウレタンは紫外線に弱く、劣化するとホコリを吸い付けてしまい汚れやすいため、上から塗膜で被せる場合に使用します。 ノンブリードタイプのものもあり、塗装後の汚染が少ないといえます。コーキング後の塗装が決まっていれば変成シリコンよりウレタンを選択した方がよい場合もあります。
主な使用場所
・一般建築物の内外装の目地、窓まわり(サッシ)など(充填後、要塗装)・モルタル、コンクリートの目地およびクラック(ひび割れ)、タイル目地など(充填後、要塗装) ・ウレタン防水などの端末シールや下地処理
メリット
・耐久性が非常に高い ・上から塗料可能 ・変成シリコンに比べると比較的価格は安い
デメリット
・紫外線に弱く露出できない(充填後、要塗装) ・充填後、コーキング材が痩せる
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