失敗談1 思っていた色と仕上がりが違った
【原因と対策】
小さい面積の色見本だけで色を決定してしまうと、工事後にイメージしていた色と違って見えることがあります。面積効果によるもので、明るい色は面積が広くなると小さい面積で見るよりも薄く見え、逆に暗い色は面積が広くなると濃く見えます。
面積効果によるイメージ違いを防ぐには、なるべく大きな色見本を用意して選ぶのが効果的です。
また色は光の反射や環境の影響によって見え方が変わるため、色見本で見た色と、実際の塗装色が微妙に異なることがあります。特に、光の条件や照明の影響が異なる場所で色を見比べると、違いが生じることがあります。
カラーサンプルは天気、時間帯、日向日陰など角度を変えてでチェックしてみましょう。
屋内、屋外でも色は変わり、室内の蛍光灯の光で見る色と太陽光の下でみるのとでは違う色に見えます。
色の確認は必ず屋内屋外、天気、時間帯を変え確認するようにしましょう。
失敗談2 真っ白な外壁にしたら、数年後汚れが目立ってきた
【原因と対策】
白や黒の外壁は汚れが目立ちやすいです。黒い外壁は白い汚れ(黄砂やカビ等)がついてしまうと目立ってしまいます。またキズや汚れが白く際立ってしまい汚れが目立つ傾向があります。
逆に汚れが目立ちにくい外壁の色は淡い色の「中間色」です。
中間色とは一般的にグレー、ベージュ、アイボリーといった淡い色のことを言います。
外壁の汚れは淡い中間色が多いので、汚れの色と似ている中間色を外壁の色に選ぶことで汚れが目立ちにくくなるのです。
どうしても白にしたい場合は、真っ白ではなく少しベージュがかった白など少し色のついた白色をおすすめします。
また汚れを雨で流すといったセルフクリーニング機能がついた塗料を使用するというのもひとつの手です。
定期的なメンテナンスや適切な清掃、適切な塗装やコーティングの選択など、外壁の汚れを予防するための対策が重要です。
失敗談3 自分好みの色にしたら周囲の街並みの中で目立ちすぎる色になってしまった
【原因と対策】
外壁の色を検討する際、ご自宅の家の色ばかり注目してしまいがちです。もちろん気に入った色を選ぶのが一番ですが、自分好みの色が周囲の建物や景観と調和せず、コントラストが強すぎる場合や鮮やかな色だった場合、目立ちすぎる結果となることがあります。周囲の街並みに溶け込むためには、周囲の建物の色や彩度に近い色を選ぶことが重要です。周りよりも浮いてしまう色にならないように街の景観も大切にしましょう。
色を決める前に、一度家の周りを歩いてみるのもいいですね。
※景観を重んじた色を使用している地域もあります
失敗談4 仕上がってみると樋やドアなど付帯との相性が悪かった
【対策】
色選びは、外壁だけでなく家全体(付帯部:軒、破風、かさぎ、手すり)のバランスで考える必要があります。
付帯部の色決めは、沢山の色を使うよりも屋根や外壁に使用した色を使うことで失敗を防ぐことに繋がります。また建物には塗装しない部分があります。例えば窓枠やサッシ、玄関ドアなどは塗装をしない部分なのでその色に合わせると全体的に統一感のあるイメージに仕上がります。
失敗談5 和風の建物に現代風の形状の色と同じ色に塗ったら全く合わなかった
【原因と対策】
外壁の色は、建物のスタイルや素材と相性が重要です。例えば、伝統的なスタイルの建物にスタイリッシュな現代風の色と同じ色を選んでしまうと、それぞれのスタイルやデザインの不一致が原因で、統一感を欠いてしまうことがあります。またせっかくの建物の特徴や美しさを損ねる結果になるかもしれません。この色にしたいなと好みの色を選んだとしても建物の形状や雰囲気によって合う、合わないはあります。ご自身のお住まいの形状に合う色であるか再確認しましょう。
色選びのポイントは、ただ好きな色を選ぶのではなく、建物の形状に対して合うかどうかを想像してから色を絞っていくことで仕上がりがかわってきます。
外壁のカラーデザインは建物の外観や魅力を左右する重要な要素です。バランスや調和を考慮しながら、個々の好みや建物の特徴に合わせたカラーデザインを選ぶことで、魅力的で個性的な外観を実現できます。