3-3. 木質系サイディング
天然の木に塗装をして仕上げており、木の温かみを感じ見た目がおしゃれなので店舗などの建物にも人気です。
天然の木を使用しているため同じデザインになることはありません。また耐熱性能に優れています。
しかし、天然木は水に弱いのがデメリットです。水分を含んだまま放置してしまうと木が腐ってしまうので、こまめな再塗装などメンテナンスが必要になります。
窯業系サイディングなどと比較すると価格も高くなります。
・木の温かみがある
・環境に優しい
・水分を含むと腐る可能性がある
・耐火性が低い
・価格は高い
3-4. 樹脂系サイディング
アメリカでは外壁材全体の50%を超えるシェアを誇る外壁材ですが、日本ではそこまで多く使用されていません。
非常に軽量で耐震性、耐天候性に優れています。また、コーキングが使用されていないので目地の補修がいらないというのも大きなメリットです。ただ金額が高額なことや、施工できる職人が限られることから日本ではあまり普及率が高くありません。
・非常に軽量で耐震性に優れている
・耐久性が高く、メンテナンスの頻度が低い
・雨や塩害に強く、色褪せしにくい
・施工費用が高額、職人が少ない
4. 外壁材の見分け方
ひと昔前に比べると、建物の外壁はレンガ調やタイル調、天然石を切り出したような石材調、漆喰調、木材調、モダンなものまで様々な意匠のものが増えました。
外壁材には見分け方はいくつかあります。まず目地の有無です。他にサイディングのサイズや目地の方向も見分け方の一つです。またALCと窯業系サイディング、さらにモルタルはいずれもセメントが用いられています。対して金属系サイディングは鋼板です。叩いた感じと音で区別することも出来ます。
・目地がある → 窯業系サイディング *ALC
・目地がない → モルタル外壁材 樹脂系サイディング
・目地はあるが目立たない → 金属系サイディング(一般的に使われている窯業系に比べて叩いた時の感覚と音が異なります)
・目地とタイルが一体化しておらず、違う素材が使われている → タイル
*ALC
サイディングとALCを見分けるにはボードの厚さで判断する事が出来ます。他の外壁材と比べて大変厚さがあります。サイディングに比べるとほぼ倍近くの厚さになります。ALCは窓が外壁の面よりも内側にあることが多いです(出窓は除きます)。
サイディングよりもALCの方がコーキングの幅が広いです。
5. サイディング劣化の症状
5-1. 色褪せ・チョーキング
チョーキングとは外壁を触ると手のひらに白い粉が付着する現象のことです。白亜化現象とも呼ばれています。
雨や紫外線によって塗料の中の合成樹脂が分解され、顔料が粉状になって塗装表面に白い粉となって現れたものです。時期としては色あせの次に来る劣化現象です。
チョーキングが発生している外壁は、塗膜が剥がれ防水機能がなくなっており、外壁が守られていない状態です。
また、チョーキング現象は自然な劣化現象ではなく、施工不良が原因で起こることもありその場合は1~3年で起こります。