雨樋の役割と雨樋塗装のメンテナンスは必要な理由を解説!
1. 雨樋
雨樋とは雨水を集めて排水させる筒状の建材のことです。
一般住宅ではプラスチック製品をつかうことが多いです。
雨樋は軒先や建物のはじっこに取り付けられておりあまり目立たないので普段気に留めることがなく、どのような役割があるか詳しく知らないという方も多いかもしれませんが、雨の多い日本の建物にとっては必要な建材です。
もし雨樋がなければ…
屋根に落ちた雨水は住居の屋根全体から流れ落ち建物を腐食させる原因となったりします。
※雨樋は「とゆ」や「とよ」と呼ばれたりもします。
2. 雨樋の歴史
日本最古の雨樋は「東大寺 法華堂」と言われています。当時は、生活用水や飲料水として雨水を屋根から水槽に導くためのものであったと考えられています。現在の上水道の役割をしていたようです。
一般に広く普及しだしたのは江戸時代になってからになります。住宅が密集することにより隣家と軒を接するようになったことや、幕府が瓦屋根にする用に奨励したからだと言われています。これに伴い隣家に雨水が流れ込んだり、跳ね返った雨だれが壁を汚したりするのを防ぐために樋を使用するようになります。こうして一般に普及していきました。
3. 雨樋の役割
雨樋の主な役割は、屋根に降った雨を受け止めて軒先に集め、スムーズに地面の排水溝に流すことです。
雨水を受け止め適切に地上へ排水することで、建物の耐久性を高め、私たちの暮らしを安全に守っています。他にも重要な役割として、雨漏りの防止があります。雨が降ると屋根の勾配に沿って下に流れます。雨樋があればうまく排水されますが、なければすべて軒下に流れ落ちてしまいます。跳ね返った雨水や泥は外壁を汚し、時間がたつことで塗装を剥がし雨漏りの原因となる外壁のヒビ割れにつながります。
また、雨水の落下は土台や建物の基礎を傷めます。雨樋は排水装置だけではなく、雨漏り防止や建物の基礎を守る役割を果たしています。
雨樋が機能しない場合は、雨水の侵入に繋がります。雨水の侵入は、建物の躯体部分の腐食や湿気を好む白アリの発生にもつながります。その結果、建物の強度が低下し、建物の寿命は短くなるのです。また雨水が周囲に溜まると、コケやカビの発生の原因となります。コケやカビの発生は、アレルギーの原因となるため、住人の体調が損なわれる原因にもなるため注意が必要です。
雨樋がない場合の様々な被害
・庭が水浸しになる
・跳ね返りの水で外壁が汚れる
・地面への跳ね返りによって建物の基礎に雨水が侵入する
・シロアリ被害の可能性
・騒音が発生する
・通行人に迷惑をかける
このように雨樋がなかったら様々な被害をもたらすことになりますので、雨樋は、私たちの暮らしを安全に守る役割を果たしています。