得をする家の外壁塗装のランニングコストの考え方
ランニングコストとは維持費のことです。
電気代やガス代が毎日いくら掛っているとか、毎月の車のガソリン代が大体いくらなのかといったことです。
私たちは光熱費やガソリン代にはすごく敏感です。
ガソリン代を安くしたいから燃費がいい車を買ったり、光熱費が高いからオール電化にしたりといった具合に何か物を買うときに維持費用を考えながら商品を選びます。
最初に掛かる購入費用が少々高くても維持費用が安かったら、それを長年使い続けることで結果的に得をすることはよくあります。
これがランニングコストの意識です。
じつは家の外壁を塗装する時にもこの考え方が必要です。
前にお話ししたように塗装は時間の経過と共に衰えていきます。
それで塗替えの必要が生じるのですが、塗料はその種類によって耐久年数が全く異なります。
耐久年数10年の塗料であれば30年間で3回の塗替えなければなりません。
ところが耐用年数15年の塗料であれば30年間で2回の塗装で済みます。
当然、耐用年数の長い塗料の方が材料代は高くなりますが、実は家の塗装工事費用の大半は職人さんの人件費や足場代なのです。
ですから材料代が少々高くても耐久性のある塗料で塗った方が、長い目で見ると家の塗装工事費用は格段に安くなります。
仮に耐用年数10年の塗装工事が100万円で、耐用年数15年の塗装が120万円だとします。
そうすると耐用年数10年の塗装工事であれば30年間で300万円かかります。
けれども耐久年数15年の塗装工事であれば30年間でかかる費用は240万円です。
これが外壁塗装のランニングコストです。1回の工事費用が高くなっても2回の塗装で済ませた方が、長い目で見ると60万円も安上がりなのです。
耐用年数を長くして家の塗装の回数を減らすことが大切です。
車そのものが少々高くても燃費がいい車を買うように、私たちは維持費用を考えて商品を買ったり選んだりします。
けれども家の外壁塗装の工事についてこの意識はあまりありません。
塗装業者の説明不足にも問題があるのですが、塗料や耐久年数の説明もろくに聞かずにただ「安いから」という理由で、その業者に家の塗装工事を依頼してしまうと結果的に損をしてしまうこともあるのです。
家の塗装工事費用は安いに越したことはありませんが、単純に目先に安さばかりに目が行ってしまうと損をしてしまいます。
「安上がりで得をした」と思っても実は損をしている人が多いのです。
また、「今回は予算が限られているから外壁だけ塗って、何年かしてから屋根を塗ります」と言われる人がいます。
しかし家の外壁を塗装する時も屋根を塗装する時も足場代が掛かるので、これは明らかに不経済です。
それに屋根だけ塗装する場合は最初に屋根を高圧洗浄しますが、当然その時の屋根の汚れは下に垂れて家の外壁を汚してしまいます。
ですから家の塗装をするときは1度にまるごと塗ってしまった方が良いです。