3-1. ひび割れ・剥離・浮き
ひび割れが起きる一番の要因は水の浸入です。コンクリートには10%程度の吸水率があり、雨水を吸収して乾燥するといった膨張と収縮を繰り返しています。その結果ひび割れが起こります。また雨水が基礎部分に浸入してしまうと内部の鉄筋を腐食させてしまいます。腐食した鉄筋と酸素が結合し膨張してしまいひび割れや欠損に繋がります。
雨水以外に地面からも水分を吸収しています。この地面からの水の侵入により湿気がたまりひび割れが起こることもあります。
3-2. サビ汁・変色
基礎部の汚れで一番多くみられるのが雨染みです。コンクリートが劣化し内部まで雨水が浸透している場合に起こりやすく、コンクリートの塩害や凍害が原因で起こる劣化症状として、鉄筋のサビによるサビ汁や変色もあります。
また日当たりの悪いところに雨染みが発生するとそこからカビやコケが発生する場合もあります。
3-3. 空洞化・表面気泡
基礎部分に表面気泡や空洞化といった小さな穴のようなものができることがあります。これは地盤沈下や施工不良が原因としてあげられます。
4. 補修が必要なひび割れ
基礎工事にはもともと水分を含んで施工をするため、その後の乾燥と収縮をくりかえすことにより、多少のひびは起きてしまいます。基礎のひび割れは放っておいても大丈夫なものもあります。例えば基礎部分によくみられるヘアクラックと呼ばれているひびで、これはそれほど大きな影響を与えるようなひび割れではありません。ご自宅のひび割れが放っておいても大丈夫なひび割れなのか、補修が必要なひび割れなのか判断することが大切です。
ただし以下のようなひび割れが見つかったら早急に補修を行ないましょう。
1 幅0.3㎜以上、深さ0.5㎜以上のひび割れ
ひび割れの幅0.3㎜以上、深さ0.5㎜以上のひび割れは「構造クラック」と呼ばれ補修が必要です。
「構造クラック」は建物の耐震性や強度に関わる重大なひび割れなので、見つけたら放っておかず専門知識のある業者に点検を依頼しましょう。